不登校の子供が増加した事によって作られたのが「思春期外来」だと言われています。思春期外来とは、思春期特有の精神不安定状態によって引き起こされるメンタルの問題を治療する機関です。どういう症状が出た時に思春期外来へ診察に行けばいいのでしょうか?
子供の症状
- 「頭痛、胃痛、発熱、下痢、吐き気」
- 「引きこもりがち」、「不登校」
- 「コミュニケーションが苦手」
- 「急に言葉を話さなくなった」
- 「食事を食べなくなった」
- 「感情の上下が激しく、周囲との関係を閉ざす」
- 「爪を噛んだり、髪の毛を抜いたりする」
- 「突然大きな声を出したり、暴れ出したりする、挙動不審」
- 「誇大妄想的な言動が出る」
- 「妙なことに異常にこだわる」
このような状態になっている子の多くが精神的な障害を抱えている可能性が高いです。一度、思春期外来にかかることをお勧めいたします。
引用先:http://www.st-marianna.com/guidance/medical/department/specialty/child.php
具体的な病名や診断結果
- 不登校
- 家庭内暴力
- リストカット(自傷行為)
- 摂食障害(拒食症・過食症)
- うつ病
- 統合失調症
- 対人恐怖症・視線恐怖症・広場恐怖症・パニック障害・強迫性障害
- 発達障害
精神障害が出ていると診断された不登校の子の多くは上記のどれかに該当します。不登校や家庭内暴力そのものは病名ではありません。つまり、不登校そのものは病気ではないということです。ですので、思春期外来にかかっても何も医療的な処置をされないケースが普通になります。多くの場合は、「学校を休ませる」ことで身体的な症状は回復します。
思春期外来と心療内科(精神科)の違い
心療内科は子供から大人まで幅広い診察を行っており、「心のクリニック」の名称の医院が多くあります。思春期外来の専門医によれば、心療内科では病気そのものをみる視点が強く、思春期外来では子供そのものをみる視点が強いそうです。そして、この違いこそが一般的な心療内科医や精神科医であっても「思春期外来はできない」という理由だそうです。病気を治す事だけを考えると、お薬を処方して終わるケースがほとんどなのが精神科学会の基本姿勢と言えます。
一方で、思春期外来はその病気の過程を見ることで、子供の成長に向けて診察します。薬の処方も行いますが、子供や保護者へのカウンセリングを主に実施する事で、家庭の子育てから改善するアドバイスも行います。保護者だけのカウンセリングを実施しているクリニックも多く、保護者の良き相談者としての存在でもあります。ですので、症状が悪化して「うつ病」「統合失調症」などへ発展した場合は心療内科や精神科を受診し、軽度の場合などは思春期外来の受診が一般的です。