不登校の子は「フリースクール」に行かせた方がいいのでしょうか?少しずつですが、フリースクールの認知度が高まってきています。家にずっと居て、テレビやゲームをして何カ月も一人で過ごすなら、家から出てフリースクールに通わせた方がいい。そう考えるのは当たり前のことだと思います。フリースクールとはどういう場所で、不登校の子にどういう効果があるのかについて説明していきます。

フリースクールって何?

フリースクールは、もともと欧米などでスタートした学校の新しい形でした。すごく簡単に説明すると、低所得者用の無償の学校という意味のfree schoolが1つ目。もう1つは、アメリカの中西部などでは家から学校までの距離が何百キロもある場合があります。学校へ通う事ができないので、自宅で親が教える形式。最後が、宗教的な理由によって「進化論」を教えることができないので、公的な学校ではなく自分で子供を教える。

このような形で欧米ではフリースクールが発展していきました。

一方、日本では不登校・登校拒否児の増加によりフリースクールという学校教育法に縛られない民間の塾のような、子供の居場所としてスタートしました。基本的には、学校へ復帰する為のきっかけ作りの場となっています。ただし、学校との連携はないので、その部分については保護者が行わなければいけません。

フリースクールでは何をやるの?

NPO法人や民間の個人が運営しているのがフリースクールです。そこでは学校教育とは全く異なるカリキュラムで活動が行われています。決まった活動がないので、それぞれの団体で自由に決めているのが現状です。多くの場合は、遊び、スポーツが中心となっています。あるいは、子供それぞれの興味がある事をやっているのが実情のようにです。

授業料金など費用について

フリースクールは、塾や保育園などの感覚と似ていると思って下さい。毎月の月謝が必要になります。全国平均で月額で約3万1円です。東京で一番規模の大きい東京シューレでは月4万6200円となっています。この費用については、長時間の管理を考えたら妥当な金額だと思います。自宅でフリースクールをやっているような所では、月5000円程度もあります。

その他には、通学の費用が必要になります。フリースクールは数が限られているので、電車等による通学が条件になる可能性が高いです。定期券の費用も考慮して下さい。

また、フリースクールによっては遠足や校外学習などをカリキュラムにしているところもあります。その費用も必要になって来ます。基本的にフリースクールの運営はすべて保護者からの月謝で賄われています。ほとんどが人件費に充てられるので、基本的な活動については、さらなる負担が必要になると考えられます。

フリースクール以外にはないの?

公的な機関としては「適応指導教室」があります。地域によっては「中間教室」は「ハートスクール」などとも呼ばれています。ここは教育委員会によって運営されています。ここにも不登校や登校拒否生徒が集まっています。基本的にはフリースクールと同様の運営がなされています。もちろん、無料です。お住まいの教育委員会にお尋ねください。ただし、高校生は義務教育ではないので利用できない場合があります。

家に一人で居ることが精神不安定につながる場合、フリースクールや適応指導教室を利用するといいでしょう。