不登校の子供たちの転校が一般的になって来ました。高校生の場合、出席日数の制限から必然的に転校する不登校の子たちが多いです。近年は中学生の不登校の転校も増えて来ています。学区内の転校や学区外への転校、転校受け入れのある私立中学などです。不登校の子の中で転校する事で環境が変化して、不登校解決するケースもたくさんあります。そこで、不登校の転校で注意すべき事について話していきたいと思います。

転校で不登校解決

不登校の子の多くは「今の学校、クラスには戻れない。」と言っています。そのため、どれだけ保護者や学校の先生たちがサポート、勇気づけしても教室へ入る事を拒みます。そこで、転校して新しい環境に移れば、やり直す事ができるようになる子供たちもたくさんいます。不登校の子の不安の中で大きく占めているのが「友達関係」だと言います。「どんな顔をして教室へ入ればいいのか分からない。」と嘆く子もいるそうです。固定化した人間関係が学校復帰の邪魔になっているのです。「自分のことを誰も知らない環境がいい。」と、ある不登校の子が話してくれたそうです。転校で不登校が解決しているのですが、すべて上手くいくわけではありません。

実際、不登校で転校しても上手くいかないケースもあります。中学生の場合、小学校の同級生がたくさんいる中学へ転校すると上手くいかず、再び不登校になる事が多々あります。中学生ですから、心ない言葉を投げる子どももいます。あるいは、学区外の中学校へ転校する場合もあります。この場合に問題なのが「通学時間」です。1時間以上通学に時間がかかる、もしくは2時間以上になるケースもあります。そのため、朝起きるのが早くなり、それで途中であきらめてしまう子もいます。通学の方向も同級生と違うために、帰りも1人で帰るようになってしまうからです。

これらに注意しながら環境を変えてあげると不登校の子は転校で学校復帰を果たせるようになります。

中学転校

中学生の転校は受け入れ先が限られています。高校に比べて学校数が少ないので、選択肢は学区内の公立中学私立中学学区外の隣の公立中学寮のある私立中学になります。当サイトで調べたところ、すぐに転校受け入れが出来るのは学区内の公立中学と寮のある一部の私立中学校です。実際、中学転校もこの2つが大部分を占めていると言われています。中学生でも転校して不登校を解決している人が増えています。また、寮のある私立中学の中には不登校専門で20年以上も転校受け入れの実績もある学校があります。それらの学校の実績で、中学転校も安心して出来るようになりました。

高校転校

高校生の転校にはいくつかの条件があります。学校教育法に従うと、全日制・定時制・通信制・単位制などでは、互いのカリキュラムが違うため転校するのは原則できません。つまり、全日制高校に在籍している子は、全日制高校へ転校することしかできません。安易に転校できてしまうと、入学試験をした意義が失われてしまうからです。しかし、実際上は、カリキュラムの範囲内なら転校も許可されます。

ただし、全日制が最も厳格にカリキュラム・単位が作られているので、定時制・通信制・単位制高校から全日制高校へは転校することはできません。当サイトの無料相談でも、通信制高校に在籍している方から全日制高校の不登校専門教育をしている高校への転校を相談される事がよくあります。しかし、それは学校教育法ではできません。カリキュラムに従わなければ、高校卒業単位も認定されなくなります。

全日制高校に在籍している方は、年間の出席日数が学校規定に満たさなくなれば、留年処置が決定されます。その時点で他の全日制高校へ転校することはできなくなりますので、こちらも注意が必要です。

近年の不登校の高校転校先として人気なのは、全日制高校は寮のある私立高校と、通信制高校になります。