不登校の子は「うつ病」(鬱病)なのでしょうか?そういう不安になる事があるはずです。しかし、精神科の医師の意見を聞くと、多くの不登校の子はうつ病ではないです。「うつ状態」「抑うつ気味」な状態です。病気にまでなっていないと言います。不登校の専門家の方たちの中には、子供を病院へ連れていくと、子供は病気を理由にして学校へ行かなくなる傾向もあるので、ちょっとした事で病院を利用するのは勧めません。

しかし、不登校が長期間に渡る事で、うつ状態が毎日続いて、現実逃避して妄想を抱くようになってうつ病へ発展する子もいます。不登校直後にうつ病になっている子はほぼいません。注意が必要だと思います。

うつ病とうつ状態の違い

うつ病とうつ状態の違いについてお医者さんが話されているので、参考にしてみて下さい。

診断書に「うつ状態」とか「抑うつ状態」と書くことがあるが、これが「うつ病」と同じなのか違うのか、わからない人がいると思う。「抑」の字にたいした意味はないので、うつと抑うつはまったく同じだが、うつ状態(抑うつ状態)とうつ病は違っている。それは○○状態と○○病の違いである。

たとえば、ある人がぐったりしていて「衰弱状態」であるとする。これは表面的な観察からわかることだ。しかし衰弱の原因はいろいろ調べてみないとわからない。貧乏で食べるものがなく、ぐったりしているかもしれない。働きすぎて、ぐったりしているかもしれない。なにかの病気かもしれない。その病気はただの風邪かもしれないし、肺炎かもしれないし、心筋梗塞かもしれない。一見した衰弱状態の原因が、病気なのか病気ではないのか。病気なら何の病気か、そこまでわかれば確定診断がついたということになる。○○病という時には確定診断がついたということである。

うつ状態(抑うつ状態)とうつ病の関係もこれと同じだ。

うつ状態とは、要するに気分が落ち込み、気力がなく、悲観的になり食欲もなくなり、疲れた感じで・・・という状態である。しかし、これだけから病気か病気でないかをただちに決めることはできない。仕事や勉強の失敗、人間関係の失敗、失望などから一時的に「うつ状態」になることがある。これは正常な反応で、もっとも多いケースだろう。正常な反応といっても、割り切りが早い人と、なかなか割り切れない人とでは回復にかかる時間が違ってくる。もともと感情的だったり、クヨクヨしやすかったり、心配症だったりすると、ちょっとした失敗で「うつ状態」になりやすいかもしれない。

プライドが高すぎる人や自己中心的な人もちょっと意にそぐわないことがあると「うつ状態」になってしまうかもしれない。(この場合は落ち込むだけでなく攻撃的になることもある)性格によって「うつ状態」へのなりやすさと回復しやすさに違いはあるがこのような場合は基本的に正常な反応であり、病気ではない。もし診断書を求められたら、どう書くだろうか?きっぱりと「正常反応」と書く医師もいるかもしれないが、それでは患者さんの立つ瀬がなくなりそうな時には「うつ状態(抑うつ状態)」とする。

性格の偏りが目立つ時には診断として「人格障害」を考える。

しかし診断書には診断事実を伝えるほかに、本人を守る治療的意味合いもある。人格障害という診断で本人が社会的な不利益を受けそうな時にはあえて「うつ状態」だけにとどめておくことが多い。やや横道にそれたが、うつ状態(抑うつ状態)という診断には病気かどうか、さらに何病かの診断はまだついていないですよ、という裏の意味があるわけだ。要するに仮診断である。

そこまで説明されない患者さんは、たぶん「うつ病」と思ってしまうだろう。これはもっともなことだ。二枚舌を使ってはっきり説明しない精神科医のほうに責任がある。ややこしいことに、抗うつ薬をもらったからといって、うつ病であるとも限らない。抗うつ薬はうつ病以外の病気に使われることもあるからだ。

では本物のうつ病はどういうものか?

統一された診断基準はたしかにあるが、自己判断には限界がある。実際に医師と対面して診察を受けなければならない。診断には本人と会った印象が大きな比重を占めるからだ。1回でうつ病と診断できることも、数回診察してみて診断できることもある。1回で確定診断できない時には、やはりうつ状態(抑うつ状態)と仮診断しておく。確定できたらはっきり「うつ病」と伝えることが多い。

ちなみに、正常な反応、うつ病のほかにも、うつ状態(抑うつ状態)になる場合はある。統合失調症、パニック障害、社会不安障害、摂食障害、発達障害、認知症、脳梗塞など数え切れないくらい。うつ状態がきっかけで病院を受診し、診察の結果、これこれの病気であると判明することも多い。このような場合、うつ状態は、家の入り口や玄関のようなもの。中はいろんな部屋に分かれていて、それぞれに違った治療方針がある。

引用先:http://ameblo.jp/ame-oga/entry-10090871281.html

不登校の「うつ状態」を改善する方法

では、実際にどうやって病気ではない「うつ状態」を抜け出せばいいのでしょうか?

「不登校は病気なのでしょうか?」

不登校になる事と、うつ病などの病気はほとんど関係が無いと私は考えています。詳しくはこれから話していきますね。私が見てきた不登校の子たちの中で、「うつ病」が原因で不登校の子は一人もいませんでした。何千人の中でです。しかし、不登校になった後に「うつ病」になっている子は何人も出会っています。

不登校「前」と「後」では違うんですよね。

だから、不登校になってから「うつ病」の症状が出てくる。そして、その病気を完治しても、不登校は続きます。別の問題だからです。例えば、虫歯になったとします。これは、日頃の歯磨きを怠っていることが原因です。そして、虫歯のせいで頭痛が起きました。虫歯になってから頭痛になった。それを、痛み止めの薬で抑えたとします。虫歯は治るでしょうか?治らないです。そして、頭痛が起きたら、虫歯になると思いますか?ならないですよね。

不登校とうつ病の関係も同じだと思います。

あくまでも不登校になってから、それによって精神病が引き起こされているだけ。なので、精神病が治っても不登校は継続してしまいます。この順番を理解しないといけないです。どうしてみんなが不登校は病気だと勘違い
してしまうか説明します。それは、不登校の原因がわからないから。人は不明やわからない事が一番不安に
なる性質があります。そこで理由を見つけようとします。

「この子は病気だから…」

「私は病気なんだ。」

と、病気のせいにしてしまえば気が楽になるんですね。それで病名を聞いて、安心する。これは多くの精神科医の先生方も話していらっしゃることです。病名を言わないと納得してくれない親もいるそうです。「起立性調節障害」というのも無理やりに作った名前だと言われています。ただ、朝起きない、ことを難しく言っているだけですよね。睡眠薬、睡眠導入剤を処方されるだけで、だいたい終わります。

不登校の多くは病気が原因ではないです。そして、うつ病になるのは、不登校後です。不登校になった事で親からのプレッシャー、社会から断絶した孤立感、自分を責めることで喪失感が引き起こされます。

これらによって「うつ病」が発症してしまう。病気なるとお医者さんでしか治せないので何年も時間がかかってしまいます。そうなる前に、親のプレッシャーをなくしておく。これが一番大切だと思います。最後に、「うつ病」のような状態についてです。何の事か分からないと思います。最初から話しているように、不登校でうつ病になる子というのは、かなり少ないです。しかし、「うつ病」のように見える子はたくさんいます。違いが分かりますか?「うつ病」になるのは、かなり特殊な状況です。そう簡単になる事はありません。

しかし、不登校の子は学校と関係が切れて、親との関係薄くなり、孤立すると精神状態が不安定になります。一時的にです。この時に、一見、「うつ病」のように見えることがあります。病気ではないけど、そう見えてします。とても専門的な話ですが、この場合に薬など医学的な処置をしても効果はありません。原因が社会的孤立なので、これを改善することでしか治りません。すべては原因だということです。ここを間違えると全ての対応を間違えてしまいますからね。

不登校の原因が分からない場合は、不登校小冊子などを読んでみるといいでしょう。そして、うつ状態を脱す方法は、「親のプレッシャー」をなくすことが一番簡単です。『共感の会話法」を使ってみて下さい。多くの不登校でうつ状態になっている家庭で、共感の会話を使って、子どもが明るく元気になっていますよ。

引用先:http://futokou.blog106.fc2.com/blog-entry-1792.html