「不登校で学校の勉強が遅れています!どうしたらいいですか?」という相談がたくさんあります。不登校の子が勉強についてどのような対策、対応をしているのか不登校の専門家の先生たちに聞きました。専門家の先生たちの意見は2つあります。家庭で勉強対策をするように指導する先生もいれば、家庭で無理に勉強をさせない方がいいと指導する先生もいます。

主な不登校の勉強対策

保護者だけで勉強対策をしたり、子供にだけ勉強をするように要求する事はとても難しいです。共働きをしている家庭などではほぼ無理です。そこで塾を利用することが必要になります。

自宅学習

家庭で学習する場合は、受験用の参考書を使うと良いです。中学生なら高校受験で使う中学3年間のまとめが1冊で集約されているものです。小学生なら中学受験で使うまとめ参考書を手に入れて下さい。これらの参考書はエッセンスがまとまっているので、短時間で学習する事ができますよ。

個別指導塾

不登校の子に人気なのが個別指導塾です。どうしても勉強が遅れているので、個別に遅れた部分を指導してもらう必要があります。個別指導塾なら、周りの子の視線も気にならないので、比較的通いやすいです。また、塾によっては、日常生活の悩みなども聞いてくれる場合があります。親には相談できないこともあるので、その部分を解消してもらえる可能性があります。月謝は週1回で平均1万5千円程度です。

集団指導塾

学 校の教室は集団指導スタイルです。そのため、集団指導塾へ通う事は疑似学校みたいな雰囲気を味わう事ができます。しかし、不登校の子への対応を特別にして もらえるわけではないので、事前に塾の先生と相談するようにして下さい。不登校の子向けの塾は少ないので、お住まいの近くにはないかもしれません。月謝は 週1回で平均1万5千円程度です。

インターネット塾

今は、インターネットを使った塾もあります。いわゆる、ネット授業の ような形式もあれば、テレビ電話形式の一対一の会話で指導する方法もあります。この場合、子供自身でネットを接続しなければいけないので、やらない可能性 もある事を理解して下さい。月謝は平均で月5000円程度です。

勉強の不安を解消する方法

家庭ではなかなか勉強の不安が解消する事が出来ない方は、別の方法で勉強の遅れへの不安を解消して、学校復帰させる方法もあります。

あなたも既に知っているように、不登校の子には3つの不安があります。

1:勉強の不安
2:友達の不安
3:将来の不安

3つの不安を不登校の子は持っています。この不安を解消してあげないと教室へ戻ることはできません。そこで、このお母さんは家庭教師や塾へ行かせたいんですね。その気持ち、すごくよく分かります。これらの不安が解決しなければ、この子もずっと不登校が続きます。ずっと不登校が続けば、学校を諦めるだけでなく、人生を
諦めてしまいます。何としてでも、不安を解消してあげないといけないですね。他のお母さん達も同じ問題を抱えています。

では、勉強をどうすればいいのでしょうか?

私は今まで1万以上の不登校家族と出会いました。様々な事例を見てきた中で、勉強の不安を解消する方法も見つけました。誰でも1ヵ月以上休めば、授業が遅れて、勉強が追いつけないと思ってしまいます。「今さら学校へ戻っても、授業はわからないのだから、戻っても仕方ない。」と考えてしまう事です。今現在、こう考えているのは確かです。この気持ちを変えない限りは学校へ行くことは出来ません。それは分かると思います。

ここで大切なのは「気持ち」です。「実際に勉強が追いついている状態」ではありません。違いが分かりますか?実際にシンデレラになることは誰もできないです。でも、シンデレラの気分になることはできますよね。それだけでウキウキします。つまり、勉強を一切しなくてもいいんです。勉強はみんなに追いついているんだって
思えればいいんですよね。

正直、不登校のまま塾や家庭教師の先生に勉強を教えてもらっても、辛いだけです。人は、マイナスをゼロに戻す作業が一番苦手です。わからないですよね。説明します。例えば、先生からこう言われたとします。「勉強のことは心配するんじゃないぞ。すぐに追いつく方法を先生知っているから先生の言う通りにすればいいからな。
驚くほど簡単に追いつくし、1年分も1ヵ月で追いつけるんだ。すぐにみんなを抜いてしまうよ。」
どんな気持ちになりましたか?これだけで勉強の不安が消えましたよね。

勉強を実際に塾でやるよりも、簡単に解消できます。家で勉強をやらせようとしても、ほとんどやりません。不安が勝つからです。それよりも期待感を持たせてあげたほうがいいです。勉強は学校へ戻ってからやれば間に合います。本当です。学校の勉強は、思っているよりも少ないです。例えば、今日やった数学の授業も1か月後
には、みんな忘れています。基本、応用、発展の中で基本さえ抑えればいいんですね。どうせ、どこかで復習し直して、やり直すしかないんです。その意味で、基本問題さえ教えてあげれば1年分も1ヵ月で足りてしまいます。思い切った事を子どもに言っても大丈夫です。

私の学校でも、中学3年間不登校だったとか2年間不登校だった子がたくさんいます。みんな勉強なんてまるっきりやっていません。でも、高校入学して、中学の復習からやれば高校3年間で、中高6年分をやらなければいけないです。普通なら追いつかないと思ってしまいます。でも、こういう子たちが早稲田や慶應に現役で合格しています。嘘でもハッタリでもないです。勉強は家でやらせようとすればするほど、子どもは現実を見てしまいます。「ああ、全く理解できない。これでは、もう学校の友達には追いつけないな。」って、諦めてしまうんです。

なので、実は、勉強をさせない方が、かえって学校復帰する確率は高いです。不思議ですがそうです。例えば、太った人が痩せようとジムへ入るか迷って、一度、近所をランニングする。すると5分で息が切れてしまって、これではジムへ入っても続かないと感じて諦めるようなものです。何もしないままの方が、期待を持って、前向きになれるから行動しようとしますね。わかりますか?一度、学校の先生と話してみて下さい。

勉強は学校へ戻ってから補習とかをしてもらえればいいと思いますよ。それより、もう1つやるべきことは、この子が不登校になった根本原因を解決することです。豊かな感性を育ててあげる。これを無視しては解決しませんからね。

引用先:http://futokou.blog106.fc2.com/blog-entry-1824.html