小学生の不登校がここ数年で増加しています。不登校の低年齢化が見られると文部科学省も発表しています。小学校の不登校は、年齢が上がるごとに発生数も増加しています。これは不登校の原因と言われている思春期・反抗期の訪れと一致しています。不登校の専門家の多くも、不登校の対応で一番難しいのが小学生の不登校だと言います。

保護者は理屈で様々考えて、子供を説得しようとします。しかし、子供自身は自分が不登校になっている原因がよくわかりません。理屈でどれだけ話しても子供は理解が出来ません。また、小学生のため、転校の手段もなく、進学も6年間あるので、中学や高校のようにはいきません。すごく難しいと思います。そこで、様々な機関を利用する事をお勧めします。まずは学校の先生としっかり話し合って下さいね。

スクールカウンセラー

各学校に常駐している場合もありますし、地域の学校を順番に回っている場合もあります。スクールカウンセ ラーの相談員と話をする事で、子供の心がスッキリする場合もあります。複数の不登校を抱える学校だと予約を取れなかったり、子供の思うように話が進まない 場合もあるようです。保護者のみがスクールカウンセラーと話し合うことも可能ですので、ぜひ利用してみましょう。

フリースクール

欧米で発達したフリースクールと違い、日本では不登校の子の為の教育機関をフリースクールと呼んでいます。フリースクールの規模や活動内容はきわめて多様で あって、民家やマンション、事務所ビルの一室を借り、スタッフや子供を合わせても10人に満たないような 小さなものから、在籍数が100人を超える大きなものまであり、一般の学習塾が不登校の子供を受け入れてフリースクールと称している例もあります。無料で はなく、塾のように月謝が必要となってきます。現在、日本全国の平均で月額3万円前後となっています。お近くのフリースクールの検索は不登校総合ナビさんで検索されて下さい。

適応指導教室

不 登校数の増加とともに、各教育委員会において学校外の教育機関として「適応指導教室」が設置されました。各地域で呼び名は様々です。ここでは、元校長先生 などが室長として運営しており、ここに通うだけで出席扱いとなるようになっています。学校へはいけないけど、この教室で友達ができて、元気になっている不 登校の子もいます。公的機関ですので、無料で利用できます。

思春期外来・心療内科・民間カウンセリング機関

居場所と言うほどではありませんが、思春期外来・心療内科および民間のカウンセリング機関で外部の人たちと会話する機会があります。ただし、居場所として利用すると毎回のカウンセリング料が60分1万円程度必要になってくる場合もあります。

児童相談センター(室)

各教育委員会の相談窓口として児童相談センター(室)があります。家庭内暴力・虐待などを含めた相談から、不登校の相談までを受け付けています。場所によっては訪問して相談することも可能です。一度、ご相談されてもいいでしょう。

家庭教師

不登校専門の家庭教師というのも存在しています。若い学生が話し相手として、家を訪問してくれることで大人とは違う感覚で心の悩みを打ち明けてくれる場合もあります。学生なので、経験も少なく未熟ですが、お兄さん、お姉さん代わりに利用する事もいいでしょう。

個別指導塾

学習の遅れに対して不安を持っている不登校の子には個別指導塾の選択肢もあります。大手の個別指導塾でも不登校の子向けの対応をしてくれています。居場所として利用する事で、同時に学習サポートも可能となるので、大学進学等を目指している子にはおすすめです。