不登校は「親の愛情不足」が原因だと言われる事があります。しかし、専門家の多くはその意見は間違っていると言います。逆に、不登校になってから、愛情を過剰に注いでしまい子供の心理状態が幼児返りしてしまう場合があります。逆効果の方が大きいとも言われています。

子供が不登校になると、私たち親は自分の愛情が不足していると感じてしまいます。原因が分からないので、親の子育ての何かが悪かったのだとしか思えなくなります。それは親として当然の感情です。

しかし、学校へ行かない事と愛情不足は全く関係がありません。

不安な気持ちで考えた方法を、不安な気持ちで実行すると、ダメな結果が待っています。この不安を打ち消すには、不登校の原因をしっかりと理解することです。それであなたの不安も消えて行きます。このまま原因が分からずに過ごせば、お母さんも不登校のような状態になるかもしれません。

実際、ここで仕事を辞めて、日中、不登校の子と一緒に過ごす生活に変える方が居ます。それ自体悪いことではないのですが、不登校の子と同じ心理状態になってしまう人がいます。2人の不登校が家に居るようなものです。違う話なのですが、以前、NHKで介護の実態について放送された内容が印象的でした。それは、介護で最も苦しんでいる人は、家族の介護のために仕事を辞めた人だと言うのです。経済的に辛いだけでなく、精神的に追い込まれます。先が見えないからです。同じように、子供と一緒に家に居たからと言って解決するわけではありません。

「お母さん一人でも、外で元気に働いて来る!」と明るく考える方が健全ですよね。社会に出るのって楽しい事だって思わせられます。

私が不登校の原因を知っているから言える事です。原因は家庭教育とは関係の無い、思春期に起きる感性の成長です。その成長の方向が、他の子とは違っていたのです。他の子は少ししか成長しなかったけれど、この子は比較すると大きく成長した。そのため、感性が現在の環境と合わなくなりました。

合わせようにも違いが大きすぎて、合わせられない。そこに不登校の子はストレスを感じて、限界が来て、学校を休んでいるわけです。愛情不足は関係ないです。だから、安心して下さい。仕事も続けて下さい。この感性をどうするかを考えなければいけません。それが本当の仕事なんですね。

子どもとの距離などについてですが、放置はしないことです。絶対に子供から動く事はないと思って下さい。

周りから見れば、突然、不登校になったと思ってしまいますよね。違います。不登校の子は、何カ月も前から葛藤していて、その限界がやって来て不登校になっています。ピークを越えているんです。だから、戦って、戦っても駄目だった子供から動く事はありません。親のあなたが動かすしかないです。なので、距離感としては子供の現状には共感をしてあげます。同情ではないです。共感して、気持ちを理解するだけです。同じ気持ちになって、落ち込んでいたらいけないです。

「私はあなたの事を理解してますよ。」ってわからせないといけません。
そうしないと、動かす時に反抗するからです。接し方については、普段は普段通りで良いです。みんながイライラしてしまうのは、子供が行動しないからです。この発想が間違っています。動けないから不登校になっているわけです。動かすのはあなたです。だから、子供が動かないのは当たり前です。そう思えば、イライラも消えて行きます。それだけで接し方は変わります。

一番良いのが「不登校ぐらいなんだ、こんなのたいした問題じゃない。」とあなたが思っていて、それを子供にも感じさせることなんです。親のプレッシャーが一番辛いです。

そうやって接していれば、「よし、じゃあ、お母さんが助けてあげるからね。安心するんだよ。不登校は、あなたが他の人にない感性・才能が出て来たってことなんだよ。」って堂々と言えるはずです。

まずは、考え方を少し変えてみて下さい。そして、実際に、声に出して言う事です。それも行動の一つです。
子供を動かせない親御さんは、最後に、癖で子供に同情してしまうんですね。ネガティブな感情に同情したら、行動し無くなります。どうしてもこれをやってしまって、悲惨な結末を迎える子が多いんです。最後は押し切ることです。しっかりと、そこまでに信頼関係を作っておいてくださいね。

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