「お腹が痛いから学校へ行けない。」「朝起きると、すぐにトイレで下痢」このような症状で不登校になっている子供達がいます。過敏性腸症候群は、お腹の痛みや不快感に下痢や便秘を伴う症状が続く症状です。血液検査や内視鏡検査でも異常が見つからないこと、ストレスで症状が悪化することから心身症の一つとされています。具体的に何が直接原因によって腸が反応を起こしているのかは解明されていません。ストレスによる自己表現が上手にできないことが原因ですから、その部分を改善しない限りは大人になっても過敏性腸症候群は続きます。大人にも多いと言われています。

過敏性腸症候群(IBS)の治療法

心療内科を訪れる過敏性腸症候群の患者さんは、すでに消化器内科でもらった治療薬を飲んでいることが多いのですが、ライフスタイルや考え方のクセが元のま までは、結局同じことを繰り返してしまいます。そればかりか、せっかく、ストレスを表現していた腹痛や下痢を薬で抑えると、ますます無理をして、頭痛や胃 の痛みなど他の症状が現れることもあります。
このため、過敏性腸症候群には、薬を適切に調整したうえで、自分の症状を受け入れ、症状と上手くつきあっていくストレス・マネジメントの方法を一緒に考えていく治療法が効果的です。

引用先:http://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/illness/201009.html

過敏性腸症候群のタイプは、下痢症状が多い「下痢型」、便秘症状が多い「便秘型」、下痢と便秘の症状を繰り返す「下痢と便秘の混合型」などに分けられ、治 療の第1ステップは、食事の指導と生活習慣の改善です。昼夜逆転や夜型の生活スタイル、不規則な食生活、睡眠不足は腸の働きに影響し、症状を増悪させるか らです。
また、下痢や便秘などの便通異常は、服用している薬や食品によって起きていることがあります。下痢をしやすい人では、乳糖、人工甘味料、マグネシウムを含む食品を取り過ぎている場合もあるので、薬やサプリメント、食品の内容をチェックすることも大事です。

薬 による治療では、まずは「ポリカルボフィルカルシウム」を用いることが基本とされています。この薬には水分を吸収してゲル化する作用があり、下痢と便秘の 両方に効果があります。下痢に対しては水分を吸収し、便秘では便の容量が増えるように水分を吸収し、便を適度な硬さにして腸の蠕動運動を起こしやすくしま す。
腸の動きを調整する薬では、「トリメブチンマレイン酸塩」「ラモセトロン塩酸塩」などの薬が用いられています。ラモセトロン塩酸塩は、 2008年に男性の下痢型に承認された新しい薬です。過敏性腸症候群の人では、脳から腸にストレスが伝わると腸の粘膜からセロトニンが過剰に分泌され、腸 の運動が高まって下痢や知覚過敏が起こります。この薬はセロトニンの働きを阻止することで症状をよくする効果があります。
その他、便秘に対しては下剤、下痢には整腸薬、おなかの痛みには抗コリン薬などが処方されます。

引用先:http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/topics/104.html

薬の服用だけでは改善が期待できない為、ストレスの原因である部分を改善するようにしていかなければなりません。不登校の子供の場合は、学校へ行く事そのものがストレスなので、まずは学校を休むことで改善する子がほとんどです。その後は、不登校の解決をしていくことで改善します。薬だけに頼らず、根本原因を解決するようにしましょう。